歌集のまとめが一段落ついたので、久しぶりに投稿してみた。
投稿から掲載までの期間は、これまでで最短の12日だった。
あかねさすIKEAへゆこうふたりして家具を棺のように運ぼうの姉妹作のつもりです。
イオンモールは1階から最上階まで吹き抜けのエスカレーターあたりに、
IKEAは高い天井までラックが伸びている在庫置き場に、
あかねさしてる感がある。
あと、NHK出版から出ている料理系の雑誌の次月号の某連載欄に、1首引いていただける予定です。
あかねさすIKEAへゆこうふたりして家具を棺のように運ぼうの姉妹作のつもりです。
(穂村さんの選評)「いつかそういう日が来そうな気がします」との作者コメントあり。不気味な未来像ですね。現在と同じ社会システムのまま、年齢だけが上がっている怖ろしさ。
日経歌壇(2月9日) 穂村 弘 選
雑踏の中で「埃」だけが舞う世界。まるで誰もいないように。やわらかい光の色が広がる、音のない世界。「冬の夕光」という言葉の美しさに魅かれる。さくらこさん、ありがとうございます。
日経歌壇(3月2日) 穂村 弘 選
(穂村さんの評)「回転寿司」の「プリン」のジャンク感。その成分の卵も「鶏」に繋がった。
文芸誌「群像」2014年3月号 穂村弘さんの連載【現代短歌ノート 48 /犯罪の歌(2)】
今年は秀作に選ばれることはないと思っていたので嬉しかった。日経歌壇(12月29日) 穂村 弘 選「2013年の秀作」
岡野氏の「イカ」と藤原氏の「蛸」には、それぞれの捉え方にユニークな魅力があった。というもので、寿司職人としての腕を褒められているような気分になった。
(穂村さんの選評)「果物ナイフだけ持っていると軽犯罪法違反に問われる可能性があるらしいです」との作者コメントあり。なんともアイロニカルな歌ですね。「鞄」に「林檎」は大きすぎて邪魔だけど、蜜柑やさくらんぼじゃ駄目なんだ。
生ハムのメロン!ピラフの干し葡萄!酢豚のパイン! みな蜂起せよ!
甘くない西瓜もたまにあることを実家出てから初めて知った
(穂村さんの選評)実感がありますね。「僕を切り/売りするような/感覚で/切り取る分割/証明写真」と、五七五七七のリズムによって、現に内容が「分割」されているところもいい。
それ用に撮ってないから歯を見せておだやかな目の指名手配者
僕用の墓だと思う地下駐車場で車を眠らせるとき /木下龍也作者コメントとして引かれていた「エンジンを切り、ふっと静かになるあの瞬間が好きです」は
桜の木見上げて写真を撮るひとの片方曲げた足がよかった /工藤吉生 (題「写真」)
精子以前、子のない頃の父の食う牛丼以前、牛や稲穂や /同 (自由詠)自由詠の方の「精子」を、僕は勝手に「たね」と読んでいたので、
4月頃に、とある方が企画した突発的なWeb歌会らしき場に提出した歌。毎日歌壇(8月11日) 加藤 治郞 選
日経歌壇(7月28日) 穂村 弘 選
(穂村さんの評)確かに、車を見るとき、生身の人間を見る以上に、あの一つ一つに「命」が乗っている、と感じることがある。
さまざまな示唆を含み得る一首だと思います。主体者がどういう状況でラジオを聴いているのか、 例えば運転中なのか、自宅で聴いているのか、 で少しニュアンスが変わりますが、 自分は運転中であるように感じました。 それはこの歌の中心にあるのが「夜の共有」ではないか、 と思ったからです。交通情報から導きだされる通常の答えは、「 渋滞や事故により移動時間にどれだけ影響するか」ですが、 この歌の主体者は「 渋滞や事故があるということはそれだけの人がこの夜の間も生活し ているからだ。(私と同じように)。」という答えを得ます。( このあたり、交通情報だけでなく、 株価や為替のニュースなどもその奥にはそれだけの変動を起こすぐ らいの人々の生活があったのだ、ということについての意識の思い至らなさを思い知らされます。 そういう意味でこの歌は、 現代社会システムに覆われた生々しい人間の営みを明らかにする、 という側面をも持ち得ると思います。)夜の運転は往々にして孤独なものですが、 トラフィックニュースによって、多くの夜の生活者たちに「 この夜」が共有されます。 それは連帯感というほどの強い結びつきではありませんが、 たしかに緩い意識の中でつながる、そのような歌だと思いました。
気になったのは「蠢く」の語です。意味的には相応しいですが、やはりマイナスイメージの言葉なので、「命」 の中に主体自身も含まれるのなら、 自虐が過ぎるのではないでしょうか。また、 トラフィックニュースが交通事故として、「 事故で死に損なった人がつぶされた虫のように悶えている」 といったようなやや悪趣味な読みもできてしまいそうです。 もう少しフラットな言葉でも良かったように思います。また、作者が岡野さんと知ると何となく納得できますが、「 ニュースは」だとニュースと主体との間に距離ができますので、「 ニュースが」として、 より当事者感を出しても良かったと思います。
毎日歌壇(7月22日) 加藤 治郞 選
ということは食パンスプレッドもあって食パンよりも食パンになる?という返歌になっていたので、
ベーカリーオカノダイジの焼きたての決心はすぐふにゃふにゃになる
ハムレタスサンドは床に落ちパンとレタスとハムとパンに分かれたに今回のメロンパンのを入れて計3首しかつくれていない。
今年いちばんに冷え込み町じゅうのイースト菌が仕事をさぼるこれもパン短歌だった。
(穂村さんの選評)「運の悪い奴だな、と思います」との作者コメントあり。我々人間に対して、神様もそんな風に思ってるのかも。日常詠の中に摂理への眼差しが宿っています。
日経歌壇(3月17日) 岡井 隆 選
(岡井さんの評)現実の葡萄畑と農夫ではなくバルビゾン派の絵のイメージから発想した美しい相聞歌である。
ゴッホでもミレーでもない僕がいて蒔きたい種を探す夕暮れ
牛隆佑さんの2013年のブログ
消燈グレゴリー その三
じゃこさんのブログ
めくるめく
日経歌壇(3月10日) 穂村 弘 選
(さくらこさん感想)今日の日経歌壇は他にいい歌が目立った。
BGMは人がいなければ必要ない。人が消え街はただの通り道に。大阪のある二つの地下街を思う。一つはまだ熱を残した閉店後の地下街。もう一つはもう何年も冷え切ったシャッター街。
日経歌壇(1月27日) 穂村 弘 選(評)生き生きとした「朝」に対する怖れと憧れ。それに「まみれて」しまったら、もう社会人ではいられなくなりそうだ。