2013年8月27日火曜日

短歌meetsMusic 61

一瞬のああそのような印象を大切として人を記憶す  /永田紅
meets(白い旗/長谷川健一)

短歌meetsMusic 60

目の奥に夜をおさめてやさしかった真昼のことを胸にとかした  /東直子
meets(Lia Ices/Love Is Won)

そんなもん何でか知らん

引っこしは命かけてもしたくない何でか知らん岸和田が好き /福島悠人

 天神祭短歌大賞 子ども部門 短歌ウィーク賞入選作(テーマ「大阪」)

2013年8月11日日曜日

今日活字になった歌

「危ないところマップづくり」で町に出て危ないところを見つけてうれしい
毎日歌壇(8月11日) 加藤 治郞 選
4月頃に、とある方が企画した突発的なWeb歌会らしき場に提出した歌。
「危ない」を「あぶない」と表記するかは迷ったけど、見たままの事実通りにした。

「感情を表す言葉を使わずにその感情を表現しよう」ということを
公式のように捉え過ぎると、読むのもつくるのも息苦しくなると思う。
単に「嬉しい」「楽しい」という言葉が入っているというだけで
その歌の価値を下げるような読み方はしたくないし、
つくるときにも、「もしかしたらストレートな言葉を使った方がいいんじゃないか」という検討は入れるようにしたい。

あと、毎日歌壇は投稿してから2ヶ月後くらいに載るっぽいことが分かった(まだ2回しか載ってないけど)。
日経歌壇は13日~1ヶ月半くらい。
投稿を検討している方の参考になれば幸いです。

2013年8月1日木曜日

氷の歌

学校は4限目 ぼくは溶けきった氷まくらの音を聞いてる

ともだちは家に呼べない味の無い氷がおやつなんて言えない


ヒースロー空港で見た外国のひとも氷におしっこかけてた


北極の氷は溶けてゆく僕がだらしなくてもそうじゃなくても




暑中お見舞い代わりに、『夜はぷちぷちケータイ短歌』の氷テーマに投稿した過去作を並べてみました。

3首目までが穂村弘さん選、4首目は東直子さん選。

同じテーマの投稿歌のなかで印象に残っているのは次の歌。
背筋にひゅっと冷たいものが走って、涼しくなれる一首です。



回りつつが水に溶かされる 最も静かな共食いとして /大平千賀

「最も静かな共食い」という鮮烈なフレーズと、作者が大平さんだったことを覚えていたので検索できた。

『夜ぷち』の投稿歌もまとめて単行本にすれば、『短歌ください』みたいに売れると思うんだけどなあ。