ラベル アンソロジー の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル アンソロジー の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2013年8月1日木曜日

氷の歌

学校は4限目 ぼくは溶けきった氷まくらの音を聞いてる

ともだちは家に呼べない味の無い氷がおやつなんて言えない


ヒースロー空港で見た外国のひとも氷におしっこかけてた


北極の氷は溶けてゆく僕がだらしなくてもそうじゃなくても




暑中お見舞い代わりに、『夜はぷちぷちケータイ短歌』の氷テーマに投稿した過去作を並べてみました。

3首目までが穂村弘さん選、4首目は東直子さん選。

同じテーマの投稿歌のなかで印象に残っているのは次の歌。
背筋にひゅっと冷たいものが走って、涼しくなれる一首です。



回りつつ氷が水に溶かされる 最も静かな共食いとして /大平千賀

「最も静かな共食い」という鮮烈なフレーズと、作者が大平さんだったことを覚えていたので検索できた。

『夜ぷち』の投稿歌もまとめて単行本にすれば、『短歌ください』みたいに売れると思うんだけどなあ。

2013年7月31日水曜日

「このキス短歌がすごい」大賞

そんな賞は存在しない。
けれど、そんな賞がもしも設立されて万が一にも審査員になれたら選びたい歌を紹介します。

僕は、「キス」や「口づけ」のような甘い言葉を詠み込むのが苦手で、少し前に下記のツイートをしたこともある。次の「歌会たかまがはら」もテーマが「キス」だったので見送ってしまった。




そんな自意識過剰な僕に、「こんなキス短歌ならつくってみたい、自害したって構わない」と思わせたのが次の二首。

やはらかなあなたの舌を吸つてゐるもしかしてディープ・キスなのかしら /西澤孝子
(2013年7月28日付 日経歌壇 穂村弘 選)
(穂村さんの選評)下句が意表をつく。もしかしなくても「ディープ・キス」だと思うが、その認識が追いつかないほど夢中で「舌を吸つてゐる」のだろう。
朧月ほしいままなる口づけの邪魔をするのはわたしの髪のみ /同
(2013年6月16日付 日経歌壇 穂村弘 選)
(穂村さんの選評)〈私〉の邪魔をするのが「わたしの髪のみ」という異様な臨場感。

作者の西澤さんは日経歌壇で最近よく見かける方。
僕と同じく豊中住まいのようで、
こんな発想をするひとが近所に潜んでいるかもしれないと思うと(穂村さん的に言うと)くらくらする。

こんなキス短歌ならつくってみたいとは思ったけれど、
男ではこんな凄みはきっと出せないし、やっぱりまだ自害したくはないからしばらく様子を見よう。

「このキス短歌もすごいよ!」「僕の、あたしのキス短歌もすごいよ!」というのがあれば、
コメント欄で紹介してもらえると嬉しいです。
「このキスがすごいよ」「僕の、あたしのキスはすごいよ」はお控えください。
それはまた別の機会に。

2013年6月21日金曜日

スーパーマーケットの歌

ただ生きるためのスーパー玉出ただいきがるための成城石井   かんちゃんほ

二回目の死を待つ肉のために鳴るタイムセールの鐘朗らかに   岡野大嗣

明日からも生きようとする者だけが集う夕べのスーパーマーケット   ななみーぬ



僕以外は外国のひとみたいな名前だな。

他にもいいのがあれば教えてください。