2013年12月30日月曜日

『紅白短歌合戦'13』エントリーリスト

おまたせいたしました。

『紅白短歌合戦'13』のエントリーリストは、こちら

「投稿して、受領確認メールも届いたのにエントリーされていない」という場合、
お手数をお掛けしますが
紅白短歌合戦のTwitterアカウント(@kouhakutanka)宛にリプライでご一報ください。

リストの順番に概ね従いつつ、
午前9時頃から、およそ2分間隔でツイートしていきます。
白組と紅組に人数差があるので、
途中、紅組の短歌のツイートが続くところもあります。
コラボ枠も、ツイート順はエントリーナンバーに従いますが、
どの時間帯にツイートされるかは未定です。

300首を超えており、合間に短歌関連アカウントからのCMツイートや、
昨年好評だった「響乃の部屋」「レジェンド枠(レジェンド歌人の短歌ツイート)」もはさむため、
かなりの長丁場になります。
好きなペースで楽しんでいただければと思います。
順調にいけば午後11時頃までには終わる予定です。

できる限りの注意を払って運営していますが、
不測のトラブルがあった場合、ツイートが滞る時間帯もあるかもしれません。

どうかもろもろ、温かく見守っていただけると幸いです。

岡野大嗣

絵の具っぽいイカ

白というよりもホワイト的な身のイカの握りが廻っています
日経歌壇(12月29日) 穂村 弘 選「2013年の秀作」
今年は秀作に選ばれることはないと思っていたので嬉しかった。
しかしまさかのイカ短歌とは。
くら寿司及びスシローに感謝したい。

左隣に載っていた、

深海の大蛸がからみつくごとく夜の新幹線がスピード落とす /藤原建一

と合わせての穂村さんの評が、
岡野氏の「イカ」と藤原氏の「蛸」には、それぞれの捉え方にユニークな魅力があった。
というもので、寿司職人としての腕を褒められているような気分になった。
岡野氏の「イカ」、って。

先週の岡井 隆さん選の年間秀作の欄で、
選んだ秀作17首それぞれについては一切触れない謎の選評スペースにおいて、
「君という葡萄畑の夕暮れにたったひとりの農夫でいたい」の歌を
抒情的で深みのある歌の一例として引かれたのも嬉しかったけど、
やっぱりちゃんと17首の中に入っている方が気持ちがすっきりする。

今年の穂村さん選の秀作欄には知っているひとの名前が多かった。

あの羽は飾りなんだよ重力は天使に関与できないからね /木下龍也

これはもう海に向かっている詩だね一行でただ歩む蟻たち /橘高なつめ

こんなにも色あざやかに花開く花ことごとく盲目の星 /砂山ふらり

初掲時に読んで気に入っていた次の3首が選ばれていたのも良かった。

奇数本入りのパックが並んでる鳥手羽先の奇数奇数奇数 /田中有芽子

〈散骨の代行サービスございます。〉海のきらめくパンフレットに /鈴木美紀子

「エッみんな眠るんですか」夜行バスの隣の席の人のつぶやき /小野田 裕

2013年12月6日金曜日

『紅白短歌合戦'13』 開催概要


今年も大晦日に短歌で紅白歌合戦をします。

今年一年を振り返って、
いちばん思い入れのある自作の短歌を投稿してください。

この一年で短歌を1首でもつくったことのある方で、
短歌のことが好きな方ならどなたでも参加できます。

集まった歌は、大晦日にゆるゆるとツイートしていきます。
それを、紅白歌合戦を観るように楽しんでいただこうという企画です。

昨年のまとめはこちら。

(前夜祭も開催しました。今年も前夜祭します。紅白短歌前夜祭


ルールは下記の通りです。


【参加枠について】

個人参加枠とコラボ参加枠があります。
いずれかの枠のみの参加でも、掛け持ちの参加でもOKです。
複数のコラボの掛け持ちも可とします。
個人参加は1人1首まで、
コラボ参加は1コラボにつき最大5首までで、
たとえば5人×1首ずつ、2人×2首ずつなど、
自由に構成して頂けます。


【投稿について】

募集期間:12月7日(土)0時~21日(土)24時まで
※投稿したい歌が決まっている方は、早めにご投稿頂けると助かります。

投稿先岡野大嗣のメールアドレス daiji.okano★gmail.com 宛
(★は@に置き換えてください)

件名は紅白短歌合戦:短歌投稿」としてください。

メール本文には、

個人参加の場合
①短歌(必要ならルビも)
②筆名
③参加希望チーム(紅組 or 白組、を選択)

コラボ参加の場合
①グループ名 ※無しでも可
②コラボタイトル ※無しでも可
③短歌 ※歌A(紅白太郎)、歌B(紅白花子)、歌C(紅白次郎) のように記してください。

④参加希望チーム(紅組 or 白組 or 紅白ミックス、を選択)


こちらで投稿内容を確認した後、「受け付けました」メールを返信します。
3日経っても返信が来ない場合はご一報ください。



【よくある質問】

:紅組か白組かはどうやって決めるの?
:基本的には女性は紅組、男性は白組を選んで頂ければよいのですが、あくまで自己申告でかまいません。

:未発表の歌を投稿してもいいの?
:投稿して頂く短歌は、既発表でも未発表でもOKです。但し、著作権が御自身に帰属している作品でお願いします。(投稿して頂いた歌は、基本的にはTwitterのタイムラインに流すだけですので、自作の歌であれば問題ないと思います。  
:勝敗はどうやって決めるの?
:本家の紅白歌合戦のように「紅」か「白」かで決着を付けるのは難しいので、何らかの方法で投稿歌の中からベスト10を決めて、その10首の作者さんには何かいいことを用意しようと思います。(※昨年の順位と、その方々へのプレゼントも、13日までには発表します)18日追記:すみません、「何かいいこと」と昨年の順位の発表はもう少しお待ちください。
 
ルールについては以上です。
何か不明な点がありましたら、このブログ記事のコメント欄にてご質問ください。

前夜祭・大晦日当日の流れや、関連お楽しみ企画など、
更なる詳細については
25日~28日ぐらいにご案内します。


たくさんの投稿をお待ちしております!

2013年11月25日月曜日

うたらばブログパーツ 『目』

電線の束を目で追うこの街の頸動脈の位置をさがして

ドナルドの視線を追えば斜交いにカーネルがいてただならぬ夜


どちらも昔つくったもの。

「電線の束」という言葉について、
あまり自分が使いそうにない表現なのに
この歌をつくるときにするりと出てきたことを不思議に思っていたけど、
最近この曲を久しぶりに聴いていて、同じ言葉が使われていたのを知って納得した。

中村一義/魂の本 歌詞

「電線の束、今日の赤、痛い状態は直感で。」

描写内容もちょっと似ているような。

もしレコードだったら擦り切れるほど聴いていたような音楽の言葉は、
きっと無意識のレベルに刷り込まれていて、
ことあるごとに御守りのように作用しているんだと思う。


2013年11月20日水曜日

インターチェンジ

生き延びるために聴いてる音楽が自分で死んだひとのばかりだ

銃口の闇に焦がれて極東のENEOSで引く給油トリガー

運転に支障は無くて何年も放置している心の異音

違反速度で逃げたってどこまでも追いかけてくるこの脳みそめ

アクセルを踏み込みなおす降り口を逃した先に夕陽が見えて

渋滞のニュース聞きつつその距離に連なりを成す命を思う

ジャンクションの弧線が光る ささやかな意志の前途を讃えるように


『NHK短歌』2013年11月号「ジセダイタンカ」への寄稿作品
3首目は安福望さんのブログ「食器と食パンとペン」で絵をつけてもらった
→ 水面と眠り

2013年11月3日日曜日

今日活字になった歌

おばあさんの手押し車を先頭に3メートルの鳩の渋滞
日経歌壇(11月3日) 穂村 弘 選
今回は選評は無し。
敬愛する鈴木晴香さんと隣り合わせで嬉しかった。

嫉妬してください例えばこの雨が君に降らない雨であること /鈴木晴香


同じく敬愛する橘高なつめさんの歌も載っていた。



陽を翳すきみの右手がおもむろに作るキツネは鳴き声も無く /橘高なつめ
(穂村さんの評)
当然なはずの「鳴き声も無く」に不思議な情感が宿った。
なつめさんの歌はいつも重層的で、視覚以外の感覚に訴えてくる力が強い。
漢字とひらがなの表記のバランスも僕の好みで、すっかりファンになっている。
いつか橘高なつめ論を書きたい。
風の便りによると、東洋一の大人かわいい女子らしい。

なつめさんの歌にも晴香さんの歌にも、「君」「きみ」が出てくるのに、
僕の歌に出てくるのはおばあさんと大量の鳩だけ。
「君」が出てこない歌 のときと同じで、また脳内で坂井泉水が歌い続けている。


一番凄かったのは次の歌。

わたしが、と思わず胸にあてた手がピンマイク通し爆音となる /鈴木美紀子
(穂村さんの評)
「ピンマイク」ということは多くの他者に見られている状況だろう。思わぬ「爆音」によって、「わたし」が生の特異点であることが露わになった。

今日はNHKで名前を読まれて、日経で名前が活字になった。

何かちょっとした事件の容疑者にでもならない限り実現しないことで、
短歌をやっていて良かったと思った。ような気がした。

今日電波に乗った歌

あまびこの自動音声に導かれしんと済みゆく生前予約

NHK短歌(2013年11月3日放送) 「声」小島ゆかり選
(小島さんの選評)
これは「あまびこの」というのが「音」にかかる枕詞なんですね。本当でしたら「あまびこの音」っていうふうにいきたいんですけども、こういうちょっと変則的な形もたまにありますので、「自動音声」の「音」にかけていったんですね。「自動音声」とか「生前予約」とか大変現代的な熟語とともに「あまびこの」という古代的な枕詞が活きている、独創的な「声」の題詠、「音」の作品だと思います。

最近、仕事でテープ起こしする機会が多いから、ついつい選評を文字に起こしてしまった。

番組HPはこちら。

入選報告の電話が掛かってきて例のごとく自歌解説を求められ、
ぼんやりとしたコメントを返して電話を切ろうとしたとき、

「あの、岡野さんは短歌男子の岡野さんでいらっしゃいますか?」

と、電話口の担当女性の方にたずねられた。

咄嗟に聞かれたので、
一瞬、一般的な意味合いで「短歌をやっている男子ですか?」と聞かれていると思いつつ
「ああ、まあ、はい。短歌好きです。」と応えると、

「あたし、拝見しましたっ。『短歌男子』っ。素敵ですよねえ。」
「岡野さんビシッ!と決めてらしてっ。ネクタイきゅっとされてっ。」
「小島先生にもその旨お伝えしておきますっ。」

と、まくしたてられてどぎまぎした。

「その旨」がどんな旨だったのかは分からないけど、
一年半くらい前に入選したときに一席になれなかったのが悔しかったので、
今回そうなれたのは良かった。