NHK短歌(2013年11月3日放送) 「声」小島ゆかり選
(小島さんの選評)これは「あまびこの」というのが「音」にかかる枕詞なんですね。本当でしたら「あまびこの音」っていうふうにいきたいんですけども、こういうちょっと変則的な形もたまにありますので、「自動音声」の「音」にかけていったんですね。「自動音声」とか「生前予約」とか大変現代的な熟語とともに「あまびこの」という古代的な枕詞が活きている、独創的な「声」の題詠、「音」の作品だと思います。
最近、仕事でテープ起こしする機会が多いから、ついつい選評を文字に起こしてしまった。
番組HPはこちら。
入選報告の電話が掛かってきて例のごとく自歌解説を求められ、
ぼんやりとしたコメントを返して電話を切ろうとしたとき、
「あの、岡野さんは短歌男子の岡野さんでいらっしゃいますか?」
と、電話口の担当女性の方にたずねられた。
咄嗟に聞かれたので、
一瞬、一般的な意味合いで「短歌をやっている男子ですか?」と聞かれていると思いつつ
「ああ、まあ、はい。短歌好きです。」と応えると、
「あたし、拝見しましたっ。『短歌男子』っ。素敵ですよねえ。」
「岡野さんビシッ!と決めてらしてっ。ネクタイきゅっとされてっ。」
「小島先生にもその旨お伝えしておきますっ。」
と、まくしたてられてどぎまぎした。
「その旨」がどんな旨だったのかは分からないけど、
一年半くらい前に入選したときに一席になれなかったのが悔しかったので、
今回そうなれたのは良かった。
完成するまで待ってやる蜘蛛の巣(自由律虚無俳句)
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