今の自分の実力だと大変で、息切れしがち。
その点、両方で常連になっている鈴木美紀子さんは凄い。
5歳までピアノを習っていましたとあなたの指に打ち明けるゆび (鈴木美紀子)
短歌ください(ダ・ヴィンチ 2012年9月号)
そばにいるひとにはきっとわからないすれちがうときあなたは香る (鈴木美紀子)
日経歌壇 穂村弘選(2012年8月5日付)
昨日の日経歌壇は他にもいい歌が沢山あった。
特に、僕の注目している「お二方」の歌が
岡井さん、穂村さん両方の選で一席に選ばれていて、
二首とも素晴らしかった。
「ああ、自分にとって懐かしい夏、好きな夏ってこういう情景だなあ」と
思い起こさせてくれた。
妹の浴衣の赤が映えるよう心まで濃い藍を着た夏 (魚ノ棚法子)
日経歌壇 岡井隆選(2012年8月5日付)
おっさんがラジオ体操第一のままで第二にひそむ朝もや (羹 昌浩)
同 穂村弘選(2012年8月5日付)
自分が惹かれる歌に共通する特徴って何だろう。
思いつくままに書いてみると、
当事者性が感じられる。
日常にひそむ何気ないディテールを、
五感にねざした視点、先入観のない子どものような視点で捉えている。
その歌で描かれている状況に置かれたことがないのに、
なんだかそこに居たことがあるような気にさせられる。
なにげなく切り取った風景に、元から詩情がひそんでいる。
或いは一言添えることで詩情を生みだしている。
そんなところか。
これらは自分が志向する歌の特徴でもあるし、
またいずれ文章にまとめて考えてみたい。
私は写真を撮るときも「日常」にこだわっていて、短歌もやはり「日常に根ざした視点」の歌に惹かれます。
返信削除でもあまりにポエジーになると興ざめざし、今の私はそこら辺模索中て感じです。
岡野さんの歌は、このように交流させていただく前から「短歌ください」とかで拝見していて、「世界を突っぱねているのだけど決して切り捨ててはいない、微妙な距離感」みたいのが好きですね。
知り合う以前に拝見したものでは「お父さんの肌着」の歌と夜ぷちの「地理の先生」の歌にそれを感じて印象的でした。
律儀に約束を守るナミエッティに惹かれつつあります。
返信削除ナミエッティのフォトグラフィをいつか見てみたいです。
もちろん、ナミエッティ本体のことも見てみたいです。
お会いしたら突っぱねるだろうけど
決して切り捨てはせず微妙な距離感を持って
にこやかに会話を楽しみたいです。
それまで元気でいてください。