2013年9月19日木曜日

短歌meetsMusic 62

言われれば私のものでレントゲン写真の肺は夜空のようだ  /浪江まき子
meets(田中茉裕/小さなリンジー

2013年9月6日金曜日

今日活字になった歌

僕を切り売りするような感覚で切り取る分割証明写真

ダ・ヴィンチ『短歌ください』(2013年10月号)第66回「写真」 
(穂村さんの選評)
実感がありますね。「僕を切り/売りするような/感覚で/切り取る分割/証明写真」と、五七五七七のリズムによって、現に内容が「分割」されているところもいい。
プリクラではそういう感覚にならなかった。1回しかやったことないけど。

他にもう1首だけ送っていて、載るとしたらこっちの方かと思っていた。
でも今見るといまいちな気がする。
それ用に撮ってないから歯を見せておだやかな目の指名手配者

自由詠の方に載ってた木下さんの短歌。
僕用の墓だと思う地下駐車場で車を眠らせるとき /木下龍也 
作者コメントとして引かれていた「エンジンを切り、ふっと静かになるあの瞬間が好きです」は
分かるなあ。あの瞬間はいい。小さな死。

あと、工藤吉生さんの短歌が題と自由の両方に載っていて、
それぞれ工藤さんらしくてよかった。
桜の木見上げて写真を撮るひとの片方曲げた足がよかった /工藤吉生 (題「写真」) 
精子以前、子のない頃の父の食う牛丼以前、牛や稲穂や /同 (自由詠)
自由詠の方の「精子」を、僕は勝手に「たね」と読んでいたので、
音数もぴったりでぐいぐい読めて気持ちいい歌だと思った。
工藤さんの代表歌のひとつになりそうな予感。

僕も、来月号のは題も自由も自信があるんだけど、両方載るといいな。

恰好いいおじさんの愛と云ふ名の個展

冊子『短歌の夜明けらしきもの』『五年経つのに』の写真でお世話になっている
高木亨さんの個展が、大阪市西区で開催されています。

グラフィックデザイン展「LOVE AFFAIR〜愛と云ふ名の不幸に就いて」


9月16日(月)まで。
近くにお越しの際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

高木さんは写真だけじゃなく、グラフィックデザインも、本人も格好いいですよ。
僕の知りうる範囲では、見た目も考え方も一番格好いいおじさん。
おじさんと呼ぶのは失礼な気がするけど。
あと10日間か。行けるかな・・・

※会場に行けば御本人に会えるというわけではありませんが、
熱望すれば会えるかもしれません。