2013年7月24日水曜日

夕暮れコレクション

ゴッホでもミレーでもない僕がいて蒔きたい種を探す夕暮れ

つよすぎる西日を浴びてポケットというポケットに鍵を探す手

この街の夕陽は僕を蝋にする免許更新帰りの道で

ひとりだけ光って見えるワイシャツの父を吐き出す夏の改札

夕方の風がサニーを抜けてゆく臨時ニュースの声をさらって

ぎりぎりの夕陽がとどく二段階右折待ちする僕の胸まで

二回目の死を待つ肉のために鳴るタイムセールの鐘朗らかに

君という葡萄畑の夕暮れにたった一人の農夫でいたい


夕暮れどきが好きだ。

油断すると、夕暮れの歌ばかりつくってしまう。
他のひとの短歌も、夕暮れどきを詠んだものにはすぐ反応してコレクションしている。
今のところ、僕のなかでの夕暮れ短歌の殿堂入りを確定させているのは次の一首。


夕まぐれ紋白蝶の鱗粉に入居者募集中のひかり /鈴木晴香

初めて読んだとき、
あれ、このシーンに居合わせたっけ?なんだこのデジャヴは。
と思った。奇妙な臨場感がある。

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